みんなと"ロボットの身体・知能”に迫る
第60回サイエンスカフェ@ふくおかを開催いたしました!
サイエンスカフェ 第60回のテーマは
「ロボットの身体・知能に迫る!〜人のように振る舞うロボットは作れるか?〜」
細菌を用いたエネルギー科学の研究についてお話ししていただきました!
第60回ポスター
今回もBIZCOLIさんの素敵な空間をお借りしての開催となりました!
今回はいつにもましてたくさんの方にお越しいただきました。
毎度ありがとうございます!!
今回の講師は、
九州大学大学院 工学研究院 機械工学部門
田原 健二 准教授 です!
ロボットの現在と未来。
様々な可能性をユニークなトークでお教えしていただきました。
田原 健二 准教授 のプロフィール
広島県北部生まれ。父親の趣味に問答無用で引きずり込まれ日々、抵抗やコンデンサに囲まれ小学校から半田ごてを握り、中学でアマチュア無線免許を強制的に取らされる。
その後、自動車にはまって機械工学を専攻し、勉強もせず車やバイクいじりに明け暮れていたが、研究室配属時にロボットという言葉に惹きつけられ、
ふらふらっとロボットの研究室に入る。
そこで運命の師匠と出会い、そのままハマって現在に至る。
広島~関西~名古屋~福岡~スイス~アメリカと渡り歩き方言が混ざりまくりもはや何人か不明 。
皆さんはロボットとは何かと尋ねられたらなんと答えますか?
人間のように二足立ちしたペッパーくんみたいなものでしょうか。はたまた自動でお掃除するルンバみたいなものでしょうか。あるいはドローンのようなものでしょうか。
答えは、全部です、全部ロボットです。そもそもロボットとは定義がなく、チェコスロバキアの作家の戯曲で作られた、造語が流行って生まれた言葉だそうです。
つまり、作る人によって様々なロボットが生まれるというわけです。
現在ロボットに期待されていることは2つです。
1つは人の代わりに単純作業を行うこと。ロボットは創造性のあることは非常に苦手ですが、
反面人間よりもとても良い精度で作業を繰り返すことができます。
2つは海底資源の探索のような、人が行えない作業を代わりに行うというものがあります。
これら二つがロボットに期待されている主なことです。
先に述べた通り、ロボットは様々です。田原先生の夢は、本当に人間のように行動できるロボットを作ることだそうです。いやはや凄まじい。
そんな訳で人間と比較しながら、ロボットの身体のパーツ毎のお話をしていただきました。
目…人の80%くらいは見えている。しかし何を見ているのか判別するのが困難。
耳…音は聞こえるが、その音がどこから来てどのくらいの距離でどのくらい自分に
関連のある内容かということを判別するのが困難。
鼻…匂いセンサーがある。しかし、匂いで危険判別する必要はないのでいる機能なのか。
口…話すことはできる。しかし相手の意図を汲むのが困難。会話が大変。
筋肉…人間より強い力は出せる。しかし、しなやかさがない。伸縮性のある動きが苦手。
→しかしここ数年の研究で、ナイロンをくるくる巻いて熱したり冷やしたりすることに
より伸び縮みすることがわかった。これを人工筋肉として導入。格段と動きが変わる。
しかしそれでもなお、人のような手の動きをすることはできない。
知能…過去の経験から最良の選択肢を選ぶ。創造的なことは難しい。
以上が現在の人型ロボットの研究です。特に筋肉の面では目覚ましい発達をしております。
田原先生は研究を進めれば進めるほどこう思うそうです。
人間の体は本当によくできている!
と。何故我々はこのようにしなやかに動けるのか。まだまだ不明なことが多いようです。
〜ロボットについて語らう〜
第2部の座談会でも質問が活発に飛び交い、大変盛り上がりました。
「何故人型ロボットに人は惹かれるのか」
「なぜ一定の姿勢で動くのか」
などなど、今回も有意義な時間となっておりました!
〜次回のサイエンスカフェは?〜
第61回 サイエンスカフェは、
「日本酒の香りを科学する!〜ナノテクノロジーを使った香りの制御〜」
九州大学大学院理学研究院化学部門
村山 美乃 准教授
を講師にお迎えして、
2018年11月16日(金) 19:00〜21:00